築年数が経過したアパート、一棟マンションの末路

築古マンション

賃貸経営の為のアパートやマンションの築年数が経過した後、どのようなことが想定されるのか、お伝えしたいと思います。

賃貸経営のパターンは大きく分けて三つの種類があるかと思います。

一つ目は、投資用として中古の一棟のアパートやマンションを購入して賃貸経営を始めるパターン。
二つ目は、投資用として新築の一棟のアパートやマンションを購入して賃貸経営を始めるパターン。
三つめは、相続した土地にアパートやマンション一棟を新築し、賃貸経営を始めるパターン。

読者のみなさまは、どのパターンにあてはまりますか。それぞれのシチュエーションによって、賃貸経営に対する考え方が違うはずです。賃貸経営を始めたきっかけの違いが、経験上、建物メンテナンスに対するお金のかけ方に違いが出ます。

建物というのは、一般的には建築費に対して3~4倍の維持費がかかると言われています。ただ、これは大型のAクラスビルでのお話しですので、一棟マンションやアパートは構造の違いや規模が小さくなりますので、維持費は3~4倍まではかからないかと思います。このような考え方をライフサイクルコストと言います。言葉だけきいても???だと思いますので、ライフサイクルコストを説明する際によく使われる画がありますので、これをご覧ください。

大林組HPより抜粋

初期の新築での建築費から始まり、維持修繕費、ランニングコスト、管理費などの負担を経て、最後は解体しますので、新築~維持~解体までにかかるコストのことをライフサイクルコスト(LCC)という訳です。要するに建物一生涯にかかる総コストのことなんですね。建物を維持するためのコストの方が大きくかかるということです。この現実を踏まえたうえで、賃貸経営を行うことは非常に重要なことかと私は思います。

では、維持するのにお金はかかるけど、それって維持にお金をかけていたら、投資として見合わないんじゃないの。どんな意味があるの?買った後もしくは建てた後、お金はかけたくないって普通は思うと思います。でも、入居する側(借りる側)の立場に立って考えてみてください。

汚い建物より、きれいな建物の方が良いですよね。汚くても良いですが、ヴィンテージ感として、味わいがなじむ建物として維持されているであればそれも良いですよね。トレンドに沿った建物の価値が維持されていることが入居者の心にひびいて、内見時に見た瞬間、「ここに決めよう」と無数にある物件の中から選んでもらえる訳です。

メンテナンスを計画的に行っている建物は、稼働率を高く保つことができ、優良な入居者を引き寄せます。結果、良い入居者が多く入居することになり、中長期視点における安定的な賃貸経営を維持することができます。これとは逆にメンテナンスは、事が起きてから対応するメンテナンスの方法は、入居者にとっては、望ましくないものであり、建物のことを考えても決して良いとは言えないと思います。結果、空室ばかりとなりキャッシュフローが不安定となります。後から改善をしようにも資金不足から計画的なメンテナンスをより難しくし、不安定な賃貸経営となります。

故障や不具合が起きてから保全を行うのではなく、計画的に故障や不具合が起きる前に保全を行っていくことを予防保全と言います。分かりやすい画が、ありましたので、ご紹介させていただきます。橋梁のメンテナンスの考え方ではありますが、建物も同じ考え方です。縦軸が建物の価値、横軸が経過年数として見てみてください。計画的にメンテナンスを行い、計画的に価値をを回復していくという予防保全という考え方です。


大田区公共施設等マネジメント 今後の取り組みより抜粋

場合によっては、バリューアップと言い、資産価値を回復するのみではなく、価値をさらに上げてしまおう、というのがバリューアップという方法です。 これについては、追々テーマとして取り上げたいと思います。

賃貸経営の状況は、建物の状態に現れます。賃貸経営を始めたきっかけに違いがあるものの、建物メンテナンスを計画的に行うことが 高い稼働率の維持 につながり、減価償却額を再び増やすことになる。納税額が減り、税引き後の利益の増加につながるという訳です。

しかし、どれだけ丁寧に予防保全をベースにした建物メンテナスを行ったとしても、建物は築年数が経過することにより、いう所が多くなり維持費が増大していく傾向になるのは事実です。

賃貸経営を行う以上、最後を迎えることになることが出てきます。この場合、不動産としての出口(売却)を考えるか、建物が朽ち果てるまで維持するという考え方もあります。売却する時期として難しいのが、欧米と違い築年数が経過した建物については、融資が受けづらいという点があります。ここで問題となるのが、建物の耐用年数です。買主が現れたとしても金融機関は、古い建物については、耐用年数の残存期間(残りの期間)を融資期間として融資しますと言われることになります。融資期間が短くなれば、毎月の返済額多くなり満室であっても毎月赤字状態となってしまいます。このような物件は、売り辛いということになります。土地として売るのにも、賃借人が住んでいますので、一般のお客さんでは買えない物件となります。

結果、築年数が40年近くなるというような案件は、収益物件として売れないので、プロの不動産会社へ値段を下げて買って貰うというような流れになります。これが、築年数が経過したアパートやマンションの末路です。

ここで重要な点は、出口戦略(売却)です。たとえば、相続が終わったら売却する、○年後に売却する、朽ち果てるまで維持し値下げして不動産会社に売る、というような考え方もあります。最初から計画的に考えて賃貸経営を始めることが重要です。では。

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